【大学生必見】初めての研究室見学ってどうすればいいの!?【経験談】

こんにちは.デイビッドです.

先日,研究室訪問はどのように行ったのか教えてほしいとのリクエストをいただきましたので,お答えしようと思います!

理系ですと,大学3年生の2月ごろに研究室配属があると思います.また,大学院で,他大の研究室を受験しようと考えているといった方も少なくないでしょう.そういった学生さんのお役に立てるかなと思います!

 

研究室見学に行くタイミング

学部3年時は,2月頃に配属を検討することが多いと思います.最終決定は成績が出る3月だと思いますが.この時期は,4年生やM2の学生の卒論,修論の時期と被っているため,先生もお忙しいことが多いです.そういったことは理解したうえで,訪問依頼をするようにしましょう.

大学院を他大で考えている方は,受験前からある程度どの研究室に行くかは決めておきたいですね(※1).

となると,だいたい3~6月の間です.ちなみに私は,4月の終わり頃にアポをとって,5月中旬ごろに行きました.大阪からでしたので,あらかじめ3つほど研究室に連絡し,何日か関東に滞在する期間を作りました.地方からくる方は,ある程度日にちは固めるようにした方がよいです.そのため,こちらから都合を提示することになりますが,丁寧にお願いすれば聞き入れてもらえると思います.


(※1) ただし,東大航空だけでいうと,見学会が院試結果発表後の9月に用意されていますので,そのタイミングでたくさん見て回ることはできます.ただし,各研究室で詳しい話を聞きたい場合は基本的に個別に連絡が必要です.

また,余談ですが,東大では,五月に学祭(五月祭)があって,そのタイミングに行くといろんな研究室の研究内容を一気に知ることができるので,おすすめです.

 

 

研究室訪問依頼のメール

さて,みなさん気になるのが,どうアポをとるのか.メールの内容.実際に送ったメールをご紹介したいと思います!

内部(同じ大学・学科)の先生に送る場合の例

まずは,内部(同じ大学・学科)の先生に送る場合の例

〇〇大学 〇〇先生


初めてメールを差し上げます. 私 〇〇大学 〇〇科 3年生の「でいびっど
(当然フルネーム) 」(内部の場合,学籍番号:〇〇 )です. 


〇〇の授業で先生の授業を拝聴し, これまで以上に, 〇〇学への関心が湧きました. 同時に, 〇〇に関する研究にも興味があります.


是非一度, 先生の研究室を訪問し, 実際にどのように研究を行われているのかを伺いたく存じます. 


お忙しい中, 申し訳ありませんが, 訪問の時間をいただけませんでしょうか.


(以下は,都合を指定したい場合
私の都合を申し上げ, 大変恐縮ではありますが, 2月〇日(〇)などはいかがでしょうか.
誠に勝手ながら,この日でご融通いただけますと幸いです. 


どうぞよろしくお願いいたします.

「でいびっど」

でいびっどのメール

 

あくまで一例ですし,学部当時の私の送ったメールそのままですので,コピペはよくないかもしれません笑.自分なりに文章は精査してくださいね.

豆知識ですが,「いたします」を「致します」と書くのは,おかしいらしいです.「いたします」が謙譲語にあたるのに対して,「致します」だと動詞になるので意味も変わるし,尊敬の意味が失われるからだそう.

 

外部の先生にメールを送る場合

さて,次は,大学院の外部受験等で,完全に外部の先生にメールを送る場合

〇〇大学〇〇研究科〇〇研究室

教授 〇〇 先生

初めてメールを差し上げております.

〇〇大学〇〇科 〇〇研究室所属の「でいびっど(当然フルネーム)」と申します.

私は現在,〇〇学の研究室において,〇〇についての研究をしております.

〇〇等に興味を持っております.

貴研究室のホームページを拝見致しまして,〇〇や〇〇に関する研究をされているということで,大変興味を持ちました.研究内容や大学院進学等について,お伺いしたく思い,ご連絡差し上げた次第です.

ご多忙のことと存じますが,見学のお時間をいただけませんでしょうか.

誠に勝手ながら,5月〇日,〇日は都合により訪問が難しいので,それら以外の日程でよろしくお願いいたします.

ご検討のほどよろしくお願いいたします.

でいびっどのメール

 

こんな感じ.

  • 自分がいまどういう研究をしているのか,
  • どんなことに興味を持っているのか.
  • 訪問する研究室の何に興味を惹かれているのか.

は必須級だと思います.

当然尊敬語・謙譲語・丁寧語は上手く使いたいですが,過度に敬語をつけまくると,それはそれで気持ち悪いので,使用する語句の正しい用法は適宜調べた方が良いでしょう.正しいと思ってる用法が,実は望ましくないという場合も多々あります.私の文章も正直心配です笑 間違ってたら教えてください.

 

 

 

質問はあらかじめ用意しよう

せっかく訪問するんですから,ばっちり用意しておきましょう!

例えば,以下のような質問が考えられるでしょう.

研究の具体的な内容

下調べをしておいて,少し突っ込んだ話をしてみましょう.論文を読むまではしなくてもよいと思います.現在どんな研究をしている人がいるのか.

卒業生の就職先や大学院入試の情報

就職先情報はおそらくみなさんの中でも最重要パートでしょう.研究室単位ではなかなかネットに情報はないので,聞いておきましょう.院に進むことを考えている人は,大学院入試の学習と並行して研究活動を行わなければなりません.問題や解答を作成している・持っている先輩がいるととっても安心です.院試不安なんですけど・・・と可愛げを出しながら聞いてみましょう.

博士課程進学率

やはり,博士学生が多い研究室は質が高いです.自分が行くつもりがなくても聞いておくといいでしょう.

企業との関わりがあるか,プロジェクトに参加しているか

研究に関連して,企業と関わりがあると,就職活動でもかなり有利に働くことと思います.筆者はJAXAに在籍していることもあって,先生経由で外部企業からの開発・解析支援のお仕事を経験する機会がたくさんあり,非常によかったと感じています.企業でなくとも学内にプロジェクトがあって,参加の枠がありそうな研究室は,成長したい人にとっては超おすすめです.当然他のこととの両立はとんでもなく大変ですが笑

コアタイム,普段の様子,旅行などの有無

研究室の雰囲気が,自分に合うかどうかを判断するために,重要な質問です.研究室メンバーとそこまで関わりはなく,黙々と研究に集中できる研究室なのか.アットホームで,旅行など,一緒にプライベートを過ごすことも多い研究室なのか.最近はコロナで,研究室に来ることそのものが限定的になっていたり,旅行に行くこともできなくなってきましたので,その辺りも勘案して「現状」をしっかり聞いておきましょう.

研究環境の充実度

机の大きさ,PCは満足なスペックのものを用意してもらえるか,細かいですが,使用するディスプレイの大きさなど.どういうところにお金をかけてくれるかを見るのもひとつのポイントです.実験設備を見るのも重要ですが,正直学部3年生の段階でこの実験機器,この研究に使えるやん!!とか考えている人はごく少数だと思いますので,どちらかといえば,その実験設備を使える人が現役でいるかが重要です.なぜなら自分しか使い方がわからないとかになってしまうと使用方法の習得だけで数ヶ月つぶれてしまうことがザラだからです.

研究室配属までに学習しておくべきこと

たとえば,筆者の研究室では数値解析ツールにMATLABやPython,実験系の開発にマイコンを使ったりするのでC/C++ができたりすると,準備の部分で役に立つなあというところです.もちろんテーマによっては,異なる解析ツールを使うことになるので,一概には言えませんが,その研究室でよく使われるツールについては聞いておいて,できるなら配属までに学習を進めておくのがスムーズだと思います.理系の研究室ではLaTeXで論文を書いたりすることが多いです.意外と苦労する学生さんが多い印象なので,基本的なところは押さえておきたいですね.まあ学部の卒業論文は最悪Wordで大丈夫だと思いますが!ちなみに,ローカルにインストールするLaTeXよりも難しい設定が必要ないオンラインのLaTeX編集ツールOverleafはおすすめです.

 

指導教員と学生の関係性

これも重要.面倒見がいいのか,放任主義なのか.どんな性格なのか.学生目線の情報は特に大切です.また,これは,「先生と話す頻度」を聞くということでもあります.研究を行うのは本人だから,といっても時間が限られた中で,右も左も分からない状態では,進むものも進みませんよね.

 

 

先生自身の今後の野望.研究分野の将来の展望.

最後に私のとっておきがあります.おそらく普通の学生はあまり質問しないんじゃないかというものが,

先生自身の今後の野望.研究分野の将来の展望.

などです.

この辺りを聞くと,先生の熱量がわかります.この質問に上手く答えられない先生よりは,しっかりとビジョンを持たれている先生に師事する方が,結果的に自分自身の将来をより明るくすると思います.ふつうに聞いただけでは答えてもらえなかったような,具体的な研究テーマに繋がる内容が出てくることもありますので,おすすめです!

 

 

お土産はいる?

正直要らないです.無理する必要は全くないと思いますし,渡したからといって研究室配属に有利かというとそんなことは一切ないと思います.

た,だ,し,

当然喜ばれます.好印象です.それはそうですよね.先生にしろ,学生にしろ,わざわざ時間を割いてくれるのですから.そういう気持ちをもらえば,嬉しいです.

こういうのは気持ちですから!

最後に注意点

まず,必ず先生と話しができるとは限りません.修士や博士の学生に完全に任せる先生も多いです.体感では半々でしょうか.

院試の場合は,過去問や解答が欲しいところ・・・しかし,基本的には,ダメ元で行きましょう.

そもそも最近のものは大学から購入できます.郵送もしてくれます.(少なくとも東大は)

それより古い問題が欲しくてそれらをもらうのはまだ大丈夫かもしれませんが,正直解答は厳しいです.実際私は,解答もらえませんでした.もらえる確率はかなり低いとおもってください.対応してくれた学生が外部入学だった場合は上手く仲良くなれば,何かしら教えてもらえるかもしれません.

それから,個人的なことを言いますと,面識のない人にデータを送ったりはしません.正直知り合いに渡すのもなんだかんだグレーですから.あらかじめご了承ください.このブログの趣旨と矛盾しているように感じられるかもしれませんが,その点は線引きさせてください.

 

 

以上,研究室訪問の仕方でした!皆さんがより良い研究室に巡り合えることを祈っています.

もし良いなと思ったら,シェアなどしてもらえると,次の記事のモチベUPにつながります!!

ご検討のほど,よろしくお願いいたします.笑

 


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コメント

  1. にっしー より:

    ありがとうございます!
    これを参考に、これからも努力して、東大航空に入ろうと思います!

    • デイビッド より:

      にっしーさん
      いえ!コメントありがとうございました。
      応援してます!