ホリエモンロケットが初成功!ロケットの将来を語る。

2019年5月4日、ホリエモンこと堀江貴文氏が出資していることで有名な、日本の宇宙ベンチャーインターステラテクノロジズ社のロケットが、高度100kmに到達しました。

この100kmというのは、世界的に、宇宙空間であると規定されている基準で、すなわち、宇宙空間に到達できたということになります。

 

この辺りの話は、宇宙旅行の実現と関わります。宇宙旅行と近年の宇宙ベンチャーについて書いてますので、よろしければどうぞ!

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昨年は、失敗が続き、その度に残念な思いがありましたが、開発者の方々の不断の努力によって、素晴らしい結果となりました。

本当におめでとうございます。

 

この成功が持つ意味って何でしょうか。

それを今日は考えたいと思います。

まず、このIST(インターステラーテクノロジズ社)さん、全部自前でロケット作ってるそう。

これってものすごいことです。

普通は、要素ごとに、異なる企業が担当したり、それを取りまとめる企業があったりというスタイル。そして、出来上がったものを試験するのも、別企業にお願いするというのが主流なわけです。

それを一貫して、チーム20名程度でやってのけている。

エラーが発生したら、すぐに、原因を究明して、解決策を練り、すぐさま試験するといったサイクルを身内だけで回せるので、その辺りのスピード感、密に開発ができる。

こういうところが大きな特徴ですね。

ですが、堀江さん本人もおっしゃっているように、ここからがスタートというのが本当のところです。

今回は、100km超えて飛んだだけで、次からは、衛星を軌道に乗せられるようにしていかなければなりません。

この軌道は、衛星の目的にもよりますが、目安としては高度200km以上程度を目指します。あんまり低いと、大気の影響が大きく出てしまって、すぐに高度が下がってしまって、衛星の寿命が短くなるからです。

そのくらい高く貨物を運ばなければいけない。

挑戦はまだまだこれからも続くというわけです。

 

ところで、この会社の掲げる

誰でも気軽に宇宙利用・宇宙開発ができる

というのは、個人的に非常に共感できるポイントです。

理工学を大学で学び修士号博士号を持っているとか、大学の先生だとか、企業で数十年それ関係で働いたというような専門家でなくても、宇宙の可能性に乗っかることができる。

 

それまで極端に限定された人々にしか不可能だった「宇宙利用」により多くの、一般の人々が参加できる。

 

宇宙への注目が高まっている今だからこそ、

宇宙をまだSFだと思ってる人に、

実は、あなたも宇宙、簡単に活用できますよ。

って、提唱できる。

素晴らしいことですよね。

何なら今もゴリゴリ使ってるしね!

 

そういえば、そもそも、なぜロケットなのでしょうか?

宇宙開発の歴史というのは、半分以上は、地球の重力から解放されるための努力と言っても過言ではないです。

そして、この重力の呪縛を解くための魔法が、ロケットだったわけです。

現状、地球の重力から逃れなければ、衛星や宇宙探査機を送り出すことができません。

衛星を使った面白いビジネスや、新しい科学の発見手法を思いついたとしても、ロケットがなければ、どうしようもないわけです。

だから、自分でロケットを飛ばせるかどうかは、非常に重要なんです。

そういった背景もあって、日本でも、糸川先生によるロケット開発に始まり、なんとか国産のロケットを有するに至っています。

しかしながら、欧米民間企業ロケット(特にSpaceX)の台頭もあり、現在の日本のロケットはビジネス的な面では、かなり、苦しい問題もあります。

明らかに欧米諸国に対して、出遅れていますから、そういった部分を打開するには、より新しい発想が求められていると思います。

今回の、インターステラテクノロジズ社のロケットは非常に小柄で、これまでのロケットにはない、高頻度性、安価性を目指し、対象も、大型計画の宇宙機などではなく、宇宙初参入の企業や、学生規模での衛星などに向けられているようです。

こんなふうに、ビジネス面でターゲットを絞ることも一つですね。

エンジニアっぽく、ロケットの将来展望を考えてみると、

ロケットが生み出された当時よりも様々な分野の、発展した技術を加味して、ロケットに変わる何か、を考える。

具体的には、飛行機として、離陸して、そのまま宇宙に向かう。まさに、スターウォーズなんかで見るような宇宙船。とか。

そういう観点で、前述の記事にも、紹介しているPDエアロスペース社やVirgin Galactic社は、飛行機によく似た形状の機体を開発しています。

別の観点で見ると、

ロケットを使っている「せいで」、大きな荷重や振動に耐えなければならず、

衛星や宇宙機は、硬く、壊れないように、剛に作らなければならない現状があります。

ですので、地上で組み立てるのではなく、材料あるいは、構成要素だけを打ち上げて、宇宙空間、軌道上で組み立てることのできるシステムなんかも面白いです。

あるいは、軌道上にガチ目の3Dプリンター置けるといいかもね。

いずれにしても、今のロケットに固執し続ける必要はないのかなと思ったりしています。

(せっかくロケット成功したのに……笑)

と、少し未来〜な話してみました。

 

何はともあれ、この成功が、日本全体に、宇宙開発を活性化する良い流れ、雰囲気を生み出してくれることを願います!

 

普段あんまり、「日本」の経済を〜!とか言わないし、宇宙開発全体が進めばいいと思ってるタイプなんですけど。

宇宙開発に関しては、日本の一大産業にでき得ると思うし、そういうチャンスが少しでもあるのであれば、積極的にトライするべきかと。

なぜって、地球周回衛星なんて天気予報やらGPSやら、もはや社会インフラですよ。

地上でいえば、ロケット開発は、道路作ってるのとおんなじわけです。

 

 

 

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