こんにちは。デイビッドです。
なかなかお金にならない話なので苦しそうですが、僕個人としては、宇宙事業を行う日本企業が増えるのは嬉しいです。
スペースデブリというのは、地球の周りを取り巻いている昔の衛星やロケットの残骸のことです。通常、これらの残骸は、地球に近い軌道にいる場合は、大気抵抗の影響が大きくなって、放っておいても勝手に燃え尽きますが、大気抵抗の影響が小さい範囲の軌道では、延々と地球の周りを回ってしまいます。
さてこのデブリ何が問題なんでしょうか。
少し前に、国際宇宙ステーション(ISS)に穴が空いてしまい、滞在中の宇宙飛行士が指で塞いでなんとか空気の漏れを防いだが、大変だったというニュースがありました。これはまさに、スペースデブリが宇宙機に衝突し、損害を与えたいい例です。
大量の小さくて細かい破片が地球の周りを約8km/sというものすごいスピードで回り続けているわけです。
このスペースデブリによって、衛星に損傷や破壊の危険が及びます。
益々発展するであろう宇宙開発、衛星打ち上げの増加などを鑑みると、スペースデブリの数が今よりも膨れ上がることは容易に想像できます。対策を講じなければ、宇宙利用の未来が閉ざされるわけです。
そのため、近年、このスペースデブリを除去する(基本的には、大気圏に突入させることで、焼却する。)技術の研究が世界中で盛んです。
日本のベンチャー、アストロスケールが世界で初めて民間としてこの問題に取り組んでいます。
磁力を利用した方法や粘着させて回収する方法など様々なものが考えられていますが、
根本的な解決にまではなかなか至っていないのが現状です。
スペースデブリ問題の取り組みには大きく二つあると思っています。
一つ目は、今地球周回軌道をまわるデブリたちの除去。
二つ目は、これから打ち上がる宇宙機がデブリとならないための対策。
もちろん一つ目は重要です。基本的には、しばらくこの観点で解決策が打ち出されると思います。
しかし、将来的に、宇宙開発、宇宙ビジネスの活発化が進む中で、果たしてゴミになったものを処理しているだけでよいのでしょうか。
その点で、二つ目を考えるのはとても重要なことかと思います。
実は、技術を語るのと同時に、あるいはそれ以前に、「ルール」を決めることの方が重要だったりするんですよね。未知の領域が多い宇宙は特に!
好きなことに夢中になるのは最高ですが、一つのことに囚われすぎず、柔軟な発想を持って、全体を俯瞰することも意識していたいですね。
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