東大航空院試の勉強法 第3弾ということで今回は,数学についてです!
数学
東大航空院試で課される数学は,工学研究科で共通の試験です.(ここでゲットできます)
ですから,試験の難易度は,めちゃくちゃ高いというわけではありません.第1問〜第6問まで存在し,その中から3題を選んで解答します.そして,各大問の出題は大体以下のようになっています.
第1問は,微分積分学・微分方程式
第2問は,線形代数
第3問は,複素解析
第4問は,ベクトル解析
第5問は,フーリエ解析・ラプラス変換
第6問は,確率・統計
一般的な工学部機械系の方なら第6問の確率・統計以外から選ぶのが一番ポピュラーだと思います.実際,僕もそのようにしていました.個々の勉強法は特別なものはないと思います.自大の数学の教科書で勉強すれば十分です!
とはいえ,オススメな参考書はあります.それがこの「これならわかる工学部で学ぶ数学」です.
これならわかる工学部で学ぶ数学 新装版
この本の素晴らしいところは,学部1, 2年次用の数学の教科書1.5〜2冊分くらいの厚さで,工学部で学ぶ数学(微分方程式,ベクトル解析,行列論,複素解析,フーリエ解析,ラプラス変換)を全て網羅していることです.ポイントとなる事柄は押さえられているので,全体を見通すのにもってこいです.例題も豊富なので,院試勉強に取り掛かる第1ステップに最適です.ただし,「簡単な」内容ではないので注意が必要です.コンパクトにまとめるために,説明が少ない部分も多いので,学部の数学の勉強があまりできていない人にはおすすめしません.
基礎が不安な方は信頼感のあるキャンパスゼミシリーズがオススメです.これらの参考書はとにかく説明が詳しいので,理解が追いついていない場合に活躍してくれると思います.
ただ,ある程度理解している人にとっては少々冗長な説明に感じて読むのに退屈することもしばしばです.
この辺りはご自身の各科目の理解度によると思います.
さらに,院試の数学で有名なのがこちら
- 作者: 姫野俊一,陳啓浩
- 出版社/メーカー: サイエンス社
- 発売日: 2015/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 発売日: 2015/12/10
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難問揃いです.院試のために,ここまでやる必要が果たしてあるのかという疑問はあります.僕は東大工の問題だけピックアップして,終盤頃に少しだけ解いていました.ちょくちょく誤植があって,ネットで調べても訂正が出ていなかったある問題について一度問い合わせメール送ったのですが,院試後に返事が来たあげく,訂正解答?の方も僕の指摘した点ガン無視のものが送られてきて少し呆れました.まぁネガキャンとかではなくて,そういう出来事もありましたという報告です笑 なんにせよ,解答が付いているのは嬉しいですね.余裕のある方は取り組んでみてもいいと思います.
そして,最後はもちろん過去問です!以下のサイトで無料でダウンロードできます!ちなみにですが,ここ最近は航空宇宙工学専攻の試験では物理学は課されません.5年くらい前までは,物理学も試験されていたみたいです.
東京大学大学院 工学系研究科 | 大学院へ入学を希望される方 (一般入試)
数学の勉強は分量もそこそこ多いので,3回生終わりの春くらいからはぼちぼち取り組んでいました.他分野の人にとっては,専門の科目の勉強がかなり大変になると思うので,数学は早めにおさえておきたいですね.
今回はここまでです!コメント等あればお願いします!
追記です!———2019/01/21
図書館をほっつき歩いてたら,非常によくまとまっていて,なおかつ薄い!!!とっつきやすそうな教科書を見つけましたのでおすすめします!!それがこちらです!!
工学系のための応用数学
この本,本記事上記に,書いた工学系の数学全部網羅しています.それでいて重要なポイントはかなり抑えられていて,このページ数によく詰め込んだなという印象です.当時の僕なら迷わず買ってました.なんで見つけられなかったんだろうと思ったらこれ,院試終わった直後に発売されてました笑
今後受験されるみなさんはぜひ検討してみてください!!
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