がんばれ、はやぶさ2!!祝往路完走

こんにちは! ご無沙汰しております。

はやぶさはやぶさ2

http://www.hayabusa2.jaxa.jp/mission/goal/より

なんだかんだと忙しく

帰ってバタンキューな毎日です。

この間初めて、先日お話ししていた

はやぶさ2運用補助」

に参加しました。

はやぶさ2の詳細,最新情報はこちら!

www.hayabusa2.jaxa.jp

守秘義務やらなにやらで、話せることは限られますが笑、感想を述べるくらいはいいでしょう。

感想

すごく楽しかったです(小並感)

宇宙好きな皆さんは、はやぶさ2イオンエンジン運用往路完遂したというニュース

イオンエンジン往路完走 | トピックス | JAXA はやぶさ2プロジェクト

をご覧になられたかもしれません!

これは簡単に通勤通学に例えれば,電車を降りて(イオンエンジン[IE]噴射運用を終えて)徒歩で(IEなしで)会社・学校(小惑星)に向かうところまで来たということです!

もうすぐそこですね!!

ところで

イオンエンジン」って何?

という質問を一般の方からよくされます。

のでものすごく簡単に雑に説明します。

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ホールスラスタの例

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はやぶさイオンエンジン

http://www.isas.jaxa.jp/j/japan_s_history/picture/10.shtmlより

衛星に搭載されるエンジン(スラスタThruster[推力Thrustを生み出す機器という意味です])には大きく化学推進と電気推進があります。

化学推進とは,化学反応によって大きなエネルギーを得た燃料を噴射することで,推力を得るエンジンです。燃料には固体を用いるものや,液体を用いる一液式や二液式などがあり,触媒反応や燃焼で高圧にしてから噴射します。

燃料というと必ず燃やすように聞こえるのですが,燃やすものもあれば燃やさなずに触媒を添加し,化学結合が解放されることによってエネルギーを獲得するものもありますので,燃料の代わりに推進剤という言葉を使うことも多いです。

一方,電気推進というのは,キセノンなどの気体を電離することで生じるイオンを電気力によって外部に噴射することで推力を得るエンジンです。イオンエンジンはこの方式のエンジンです。

両者には特徴があり,以下の通りです。

化学推進は,

最大推力は大きい。

持続力がない。燃費が悪い。

電気推進は,

持続力はある。燃費も良い。

最大推力は小さい。

化学推進は大きな力を必要とするときには便利ですが,燃費が悪いため燃料質量をできる限り減らしたい宇宙探査機では連続して吹き続けることができません。

一方,電気推進であれば,力は小さくとも燃費が良いため,非常に長い時間稼動し続けられ,長旅を強いられる探査機にはぴったりなんです。

話を戻しますが,そんなイオンエンジンの往路運用が終了したということは,ついに小惑星に近づく運用が始まることを意味しています。

イオンエンジンは長い時間稼動することでその優位性を生かせますが,小惑星に近づいた今、必要となるのはイオンエンジンではなく,瞬発力のある化学推進になるわけです。

はやぶさ2はこの化学推進のスラスタも積んでいます。

このように,それぞれのフェーズに合ったエンジンを選択しながら長旅を進めて行きます。

そう,そして,この小惑星に近づくアプローチフェーズの初日に運用に参加させていただくことができました!

普段は行わないような,ミッション全体を通しても数少ない重要な運用を間近で見ることができました。

実際に,はやぶさ2に命令を送るコマンダーの方のアナウンスがすごくかっこよかったです。

はやぶさ2は火星と地球の軌道の間程度の小惑星めがけて進んでいます。このレベルの距離になると,電波(光の速度)でさえも時間がかかります。具体的には往復で30分や40分といったレベルの伝播遅延が発生します。

実際の運用の場では効率良く進める上で遅延時間というのは非常に重要なので,よく意識しながら運用に取り組まなければなりません。

こういった遅延があることは知ってはいましたが,

「ああ、ほんまに電波遅延してるんやな…宇宙すげえな……はや2そんな遠いところおるんやな……」

と改めて実感することができました。

はやぶさ2の状態を職員の方々と監視するのも補助の仕事です。

学生で宇宙開発をこんなに身近に感じることができるのは日本で宇宙研だけだろうなと感じました。

貴重な体験を研究にも活かしつつ,頑張りたいとおもいます!

現段階の予定で,はやぶさ2は2018年6月27日に小惑星に到着し,1年半の滞在のあと,2020年末に地球に帰還予定です!

皆さんも是非,応援のほどよろしくお願いします。

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